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ファイルサーバーをAzure上に構築する5つのメリット

オンプレミスのファイルサーバーの管理をされているお客様の中には、ビジネス環境の変化や働き方の多様化にあわせて、今後どのようなファイルサーバーを提供していくことがビジネスへの貢献につながるかをご検討されている方向けに、クラウド上にファイルサーバーを構築するメリットについてご紹介します。


クラウド上にファイルサーバーを構築するメリット

クラウド上にファイルサーバーを構築するメリットとはなんでしょうか。

 

1. ファイルの使用量にあわせた段階的な構築が容易にできる

ファイルを保存するためにはAzure上に構築したファイルサーバーにファイル保存用の仮想ディスクを接続します。

接続する仮想ディスクは、ファイルの使用量にあわせて必要になったら増やすことが可能です。Azure上での増設作業はポータルを使用して数クリックで完了します。

例えば、仮想ディスク1TBあたりのAzureの利用料金は月額2088円(*1)です。当初1TBで構築した後、3年で1TBずつ増えて計4TB になった場合を考えると、都度増設した場合には約15万円の節約が可能です。

また、ファイルサーバーにドライブとして割り振ったディスクのサイズではなく、実際に使用した分だけ課金されるような構成にすることも可能です。こちらの構成をとった場合にはさらにAzureの料金を節約できる可能性があります。

なお、ファイルサーバーで必要なディスク容量を見積もるためには、現在ご利用中のファイルサーバーの使用状況をご確認いただくことが最も確実な方法となります。同様に、今後の増え方の予測についても、従業員数や保存されるデータの種類等により変動します。

(*1) 2017年8月時点、管理ディスク(Standard LRS) 1TB分のキャンペーン価格(50%オフ)です。

 

2. ハードウェアメンテナンスフリー

クラウドのメリットとしてよく謳われることですが、ハードウェアの保守や老朽化対応についてはクラウドベンダーが面倒を見てくれますので、利用者側が意識する必要はありません。

オンプレミスで運用する場合、ディスクや電源を冗長構成にしたり、UPS電源を用意したりと、ハードウェアの構成が複雑になりがちです。また、ハードウェアベンダーと保守契約を結んでいても、バッテリー等の消耗品は追加費用が必要ですし、どのベンダーも通常は5年しか保守契約をしてくれませんので、そのたびにハードウェアのリプレースを実施する必要が出てきます。これらの面倒ごとをAzureに任せてしまうことで、人的コストも含めたハードウェアに関わるメンテナンスコストの削減が可能です。

 

3. バックアップの運用をクラウドにお任せ

Azureでは、他のクラウドベンダーにない特徴としてAzure Backupというバックアップの仕組みがサービスとして提供されています。AWS には Glacier というバックアップストレージサービスがありますが、OSやアプリケーションと連動してバックアップを取得しようとすると作りこみが必要となります。Azure Backup には作りこみの必要がありません。

利用料金については月額基本料+利用したバックアップの量に準じた課金となりますので余計な初期費用が発生しないことは仮想マシンと同じです。しかも、増分でのバックアップに対応していますので、毎日フルバックアップを取得する場合と比べて節約ができる可能性があります。

 

4. 拠点にしばられないファイルアクセス

クラウド上にデータがありますので、世界中のどこからでもアクセスが可能となります。もちろん、ExpressRouteやVPN接続によって通信を保護することもできます。

ExpressRouteは、Azureとオンプレミスの間を専用の回線(WAN)を利用して接続する方法です。安定した品質の回線を用いることで、オンプレミスと変わらない使い心地でファイルサーバーを利用することが可能になります。

VPN接続は、Azureとオンプレミスを暗号化された通信をパブリックなインターネット経由で接続する方法です。インターネット経由のためベストエフォートとなりますが、専用の回線を用いるExpressRouteと比較して安価な接続方法です。また、VPNクライアントをモバイル端末に導入することによって、拠点外からのアクセスも可能となります。

 

5. 災害対策

災害対策としてクラウドを用いることもできます。日本国内の Azure のデータセンターは東日本、西日本の2拠点に存在します。Azure Storage や Azure Backup といった機能では、これらのデータセンターを利用して地理的な冗長構成とすることが可能です。すべてAzureのサービスとして行われますので、災害対策用のデータセンターの契約やバックアップサーバーの準備は不要です。

 

クラウド上にファイルサーバーを構築するデメリット

ここまでクラウド上にファイルサーバーを導入するメリットを述べてきましたが、当然デメリットもあります。


1. 通信費用

データの転送量に応じて課金されます。Azureの場合はAzureからの送信データ転送(Azureデータセンターから出ていくデータ)に対して課金されます。Azureへの受信データ転送(Azureデータセンターに入っていくデータ)には課金されません。オンプレミスでは発生しない費用ですので、実際のワークロード等を参考に試算する必要があります。

転送にかかる費用は、最初の5GBまでは無料、その後10TBまでは1GBあたり14.08円となります。この他、VPNやExpressRouteを利用する場合は追加の費用が必要です。

 

2. 性能

オンプレミス上のサーバーと比較した場合、WAN経由またはインターネット経由となりますので、遅延やスループットの低下といった性能上の懸念があります。

利用するネットワーク回線によって差が出る部分となりますので、実際に通信を発生させてみてどの程度の低下となるかを確認しておくと安心して利用できます。

 

3. 可用性

頻度は高くないですが、クラウドベンダー側の都合によるサーバーの再起動が発生することがあります。こちらの記事によると、2015年の実績で4回の定期メンテナンスが発生しています。

一般的に、Azure上で可用性を高めるためには可用性セットという構成を行う必要があります。これはあらかじめ同じ構成のサーバーを2台以上用意しておく必要があるため、仮想サーバーのコストが2倍になります。コスト的に可用性セットを用いることができない場合、定期メンテナンスには事前の通告がありますので、ある程度の停止時間が許容できるのであれば回避することも可能です。

いずれにしても、あらかじめ想定した上で運用や監視に組み込んでおくことが必要です。

 

失敗しない構築方法

では、クラウド上にファイルサーバーを構築するにあたって失敗しないためにはどのようなことが必要でしょうか。

 

1. 非機能要件の見極め

ファイルサーバーをクラウド上で運用する際に重要となる非機能要件とクラウド製品の制限に齟齬がないかをよく見極める必要があります。例えば以下のような項目について検討してください。

  • レスポンスタイムが許容範囲内か
  • ファイルサーバーの最大サイズは構成可能か
  • 予想される稼働率が許容可能か
  • 社内規定で定められたセキュリティ要件を満たせるか

 

2. スモールスタート

デメリットの項で説明したとおり、ファイルサーバーの利用方法によって通信費用や性能は大きく変わります。まずはスモールスタートでトライしてみることをお勧めします。

クレジットカードの登録が必要となりますが1か月間無料で試用することも可能です。詳細はこちらをご覧ください。

構成に不安があるようでしたら是非弊社までお問い合わせください。

 

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